台湾のGlobal Brands Manufacture株式会社(証券コード:6191、以下「GBM」)は、2024年12月26日に、Polaris Capital Group Co., Ltd.が管理する第5ファンドから、日本のPCB製造業者であるLincstech株式会社の100%株式を、397億円で買収することを発表しました。このM&Aは、GBMの技術力と市場競争力を強化し、東南アジアおよびグローバル市場での展開をさらに拡大することを目的としています。取引は2025年4月1日に完了する予定ですが、関連当局の承認と審査進捗に依存します。
M&Aの目的
GBMは台湾に設立され、主にPCB(プリント基板)およびEMS(エレクトロニクス製造サービス)の製造を行っている企業です。設立以来、GBMはグローバル市場において着実に拡大し、特に中国、日本、マレーシアに複数の製造拠点を構築しています。主に3C通信製品、自動車向け電子機器、PCおよびノートPC関連の高品質なPCB製品とサービスを提供しています。2018年以降、GBMは積極的に買収を行い、複数の企業を統合し、グローバル市場での競争力を強化しています。
GBMがLincstechを買収する主な目的は、高端PCB製造分野での技術力を強化し、東南アジアおよびグローバル市場における影響力を拡大することです。Lincstechの技術と市場での地位は、GBMにとって顕著なシナジー効果をもたらすと予想されます。具体的な成果として、以下の点が挙げられます:
1. 製品ラインの拡張:GBMは、Lincstechの高端技術を活用して、特にAIサーバー、自動車電子機器、半導体テスト、および高密度プリント基板分野で製品ラインをさらに拡大できます。
2. 技術力の向上:Lincstechの高端製造技術は、GBMの市場競争力を強化し、グローバル市場でのシェアを拡大します。
3. 東南アジア市場での強化:Lincstechがシンガポールに持つ製造拠点は、GBMの東南アジア市場での地位をさらに強化し、グローバル市場の増加する需要に対応します。
4. 日本市場での統合:Lincstechの日本における工場を通じて、GBMは日本市場での統合を強化し、さらなる市場シェアの拡大を目指します。
今回のM&Aは、GBMがグローバル市場での技術力を強化し、東南アジアや日本を含む地域での市場展開を拡大するための重要なステップとなります。この戦略的な買収は、GBMの競争力を向上させるだけでなく、今後の成長に向けた堅固な基盤を築くことにもつながります。
買収条件
今回の取引金額は397億円で、GBMはLincstechの100%株式を取得します。取引は契約に基づき価格調整が行われる予定です。取引の完了には、主管機関による審査および承認が必要であり、正式な交渉完了は2025年4月1日を見込んでいます。
日程
2024年12月26日:GBMの取締役会がLincstechの買収を正式に承認。
2025年4月1日:取引完了予定(必要な主管機関の承認および審査が完了した場合)。